体調不良や怪我が重なって、仕事や趣味がうまくいかない流れが続きました。そんな状況の時はどうしても心がネガティブになったり、鬱っぽくなったり、落ち込んだりしてしまいがち。自分はそんな時には本を読みます。それも未来に向かって進む一歩を踏み出せるような内容の本を。ただし宗教的なものやマルチ商法・商材などのものは事前に調べてから排除します。そうしないと判断力が鈍っているため、盲目しやすいので・・・。
さて今回選んだ本は『「本気で生きる」以外に人生を楽しくする方法があるなら教えてくれ』。
筆者はおそらく日本唯一であろう応援団のプロ「我武者羅應援團(がむしゃらおうえんだん)」の団長。
「我武者羅應援團」については、以前ふと目にしたテレビ番組で外国生まれで日本にいらっしゃる方がサムライに挑戦するという趣旨のコーナーに出ていて知っていました。古くからある熱さと職人のような反復練習が非常にインパクトがあり、現在ではダサいといわれがちな部類の内容がてんこ盛りでした。ですがそれを通して、人間の良さや本気で物事に取り組むことの素晴らしさを感じたのを覚えています。
ここ最近仕事にも慣れ、ある意味安全な手を使うようになってきた自分にやや辟易しており、「熱さが足りない・・・」「本気を出していないのではないか?」という状態だったので最適と思われたからです。
結論から言うと、その判断は正しかったです。
この本では、過去に自分の弱さから逃げ出した過去を振り返った末に自分の道を進めたという経験や過去の失敗が何度も語られます。そして悩んでいたり、岐路に立っていたり、動けない自分にイライラしていたり、事なかれ主義だったりすること・しやすいのは人間として普通であると説き、「おまえの言いたいことはわかる、自分もそうだった・・・でもね」という感じで会話が成立するような形で展開していきます。まるで筆者(団長)が読者の近くで悩みや話を聞いて、その後に応援をしてくれるような感覚といえばいいでしょうか。話の内容は全体的にはシンプルですが、メッセージ自体は熱いですし、軸は一貫しています。漫画やアニメ・ゲームなどの王道というのがありますが、応援や励ましの王道という感じで直球が来るという表現が合います。
社会が高度成長で忘れていった、見ないようにしてしまったことで失われてしまった人間として非常に大切なことを熱くくどいほどに語り掛けてきます。
進路や今の自分に悩んでいて、「相談する人がいない」・「心細い」・「どうしたらいいかわからない」という状況の方には、心強く背中を押してくれるような一冊です。小難しいことはほとんど書かれておらず、シンプルな内容がある意味繰り返されるため読みやすいです。その分ある種の物足りなさはありますが、少なくとも自分は前向きになる一助になりました。これを読んでくださっている方も同じような悩みを抱えておられるのではないかと思われます。ぜひお手に取って、身近な応援団から熱いメッセージを受け取ってください。
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